「無垢材の床は手入れが大変ではないですか」。見学会でいちばん多くいただくご質問です。答えは「手入れは要りますが、難しくはありません」。合板のフローリングが表面のシートで傷を防ぐのに対し、無垢材は木そのものなので、傷は付きます。そのかわり、削れば直り、年を重ねるほど色が深くなります。
和彩堂ハウスの床は、自社大工が一枚ずつ張っています。無垢材は季節で伸び縮みするため、張る時期の湿度に合わせて板と板のあいだに紙一枚分の隙間を見ながら固定します。冬に張った床を夏に隙間なく見せるには、この「一枚分」の判断が要ります。機械で一気に張れない理由がここにあります。
日々の手入れは、乾いた雑巾か固く絞った雑巾で拭くだけです。水拭きのあとに濡れたまま放置しないこと、キャスター付きの椅子にはフェルトを貼ること。この二つを守れば、10年経っても張り替えは要りません。年に一度、蜜蝋やオイルを薄く塗ると、木の艶が戻り、水にも強くなります。
お引渡しのとき、私たちは端材で作った小さな板をお渡ししています。同じ木で同じ仕上げの板です。オイルを塗る前にその板で試していただくと、色の変わり方が分かります。床は買って終わりの建材ではなく、住みながら育てるものだと、私たちは考えています。
この記事のポイント
- 無垢材は傷が付くが、削れば直り、年を重ねるほど色が深くなる
- 季節の伸び縮みを見込み、板と板のあいだを大工が一枚ずつ判断して張る
- 日々の手入れは乾拭きか固く絞った雑巾。濡れたまま放置しない、椅子の脚にフェルトを
- 年に一度のオイル塗りは、お引渡し時の端材で色の変化を試してから





